2014年12月21日
2012-11 プライマリ・ケア+αの広場「健こう民館」構想
2012-11
GEヘルシーマジネーション大賞
一人ひとりの健康を身近で支える医療~少子高齢社会におけるプライマリ・ケアのあり方とは?
1.現状の課題
人々にとって、医療や医療機関とはどのようにとらえられているか。
ほぼすべての人の固定観念にあるのは、「病気・けがの時頼るもの」であろう。「病院」の語が体現するように、不健康の度合いが一線を越えたとき、いわばマイナスを埋め合わせるべくお世話になるのが医療や医療従事者であり、病院という場なのである。
2.医療のポテンシャル
ある程度深いマイナス状態にならないと医療に接しないというのは、人々の生き方と社会全体にとって、極めて大きな損失である。医療はその“埋め合わせ”にとどまらず、健康状態でいくばくかのマイナスを持つ人をプラスへ転じさせたり、わずかなプラスを大きなプラスへ成長させることができるもののはずである。
実際社会には、健康を保ちたい・より健康になりたいと志向する人が数多く存在する。そしてその延長線上には、ただ生きるのではなく、仕事や社会貢献、表現・創作、学びなど、生きがい・ライフワークと言えるもので彩られた味わい深い生き方をしたいとの希望がある。
身体状態のみならず人生のプラスをもたらすサポーターとして、医療が貢献できるのではないか。
3.ニーズ・ウォンツの指摘
「プライマリ・ケア」の代表的な意味として、“地域の人々の健康問題や疾病への総合的対応”が言われる。これは前述の“マイナスに対処する”医療の一面へのニーズであり、これを下地として“プラスをもたらす”ニーズ・ウォンツへも応えることが「プライマリ・ケア」の真の姿となるのではないか。
健康の維持・向上のほか、(病院がその場となっているとも言われる)コミュニティ交流の機会も求められていると言えるし、人生をアクティブに楽しむ要素――仕事、旅行、食や買い物、NPO活動など――へのアクセスも潜在的需要があるのではないか。
「病院」ではない、健康や予防を基盤としつつもアクティブシニア(を中心とする人々)の活動拠点となるようなプライマリ・ケアの広場が求められているのではないか。
4.解決策の提示
その具体像として、プライマリ・ケア広場「健こう民館」を提案する。
ここには医療者がいて疾病対処から予防医療、食や運動へのアドバイスを提供するほか、栄養バランス配慮で1,2人の家庭ではなかなか作れない食事を提供する食堂を備える。そしてアクティブシニアの需要を狙って旅行商品や金融商品を提供するカウンターを設けたり、NPO活動や起業のために使えるシェアオフィススペースを開設したりする。もちろんシニア層に限らず、地域の多様な人々が行き来するキャンパスとするイメージだ。いわゆる“お年寄り”フレームを払拭した、ダイナミックな趣味や経済活動、地域活動の舞台とする。医療はその役者のパフォーマンスをしっかり支える役割を果たす。
5.期待される効果
数値的効果としては、予防や早期発見による医療費削減、消費活動の活発化による経済効果が見込めよう。しかし最も大きいものはQOLの向上だ。これまで“病院”・“お年寄り”という枠で括られその雰囲気に同調せざるを得なかった人が、医療の助けも得てより鮮やかな人生を送れるようになる。プライマリ・ケアの理想像はそこにあるのではないか。
GEヘルシーマジネーション大賞
一人ひとりの健康を身近で支える医療~少子高齢社会におけるプライマリ・ケアのあり方とは?
プライマリ・ケア+αの広場「健こう民館」構想
1.現状の課題
人々にとって、医療や医療機関とはどのようにとらえられているか。
ほぼすべての人の固定観念にあるのは、「病気・けがの時頼るもの」であろう。「病院」の語が体現するように、不健康の度合いが一線を越えたとき、いわばマイナスを埋め合わせるべくお世話になるのが医療や医療従事者であり、病院という場なのである。
2.医療のポテンシャル
ある程度深いマイナス状態にならないと医療に接しないというのは、人々の生き方と社会全体にとって、極めて大きな損失である。医療はその“埋め合わせ”にとどまらず、健康状態でいくばくかのマイナスを持つ人をプラスへ転じさせたり、わずかなプラスを大きなプラスへ成長させることができるもののはずである。
実際社会には、健康を保ちたい・より健康になりたいと志向する人が数多く存在する。そしてその延長線上には、ただ生きるのではなく、仕事や社会貢献、表現・創作、学びなど、生きがい・ライフワークと言えるもので彩られた味わい深い生き方をしたいとの希望がある。
身体状態のみならず人生のプラスをもたらすサポーターとして、医療が貢献できるのではないか。
3.ニーズ・ウォンツの指摘
「プライマリ・ケア」の代表的な意味として、“地域の人々の健康問題や疾病への総合的対応”が言われる。これは前述の“マイナスに対処する”医療の一面へのニーズであり、これを下地として“プラスをもたらす”ニーズ・ウォンツへも応えることが「プライマリ・ケア」の真の姿となるのではないか。
健康の維持・向上のほか、(病院がその場となっているとも言われる)コミュニティ交流の機会も求められていると言えるし、人生をアクティブに楽しむ要素――仕事、旅行、食や買い物、NPO活動など――へのアクセスも潜在的需要があるのではないか。
「病院」ではない、健康や予防を基盤としつつもアクティブシニア(を中心とする人々)の活動拠点となるようなプライマリ・ケアの広場が求められているのではないか。
4.解決策の提示
その具体像として、プライマリ・ケア広場「健こう民館」を提案する。
ここには医療者がいて疾病対処から予防医療、食や運動へのアドバイスを提供するほか、栄養バランス配慮で1,2人の家庭ではなかなか作れない食事を提供する食堂を備える。そしてアクティブシニアの需要を狙って旅行商品や金融商品を提供するカウンターを設けたり、NPO活動や起業のために使えるシェアオフィススペースを開設したりする。もちろんシニア層に限らず、地域の多様な人々が行き来するキャンパスとするイメージだ。いわゆる“お年寄り”フレームを払拭した、ダイナミックな趣味や経済活動、地域活動の舞台とする。医療はその役者のパフォーマンスをしっかり支える役割を果たす。
5.期待される効果
数値的効果としては、予防や早期発見による医療費削減、消費活動の活発化による経済効果が見込めよう。しかし最も大きいものはQOLの向上だ。これまで“病院”・“お年寄り”という枠で括られその雰囲気に同調せざるを得なかった人が、医療の助けも得てより鮮やかな人生を送れるようになる。プライマリ・ケアの理想像はそこにあるのではないか。
終
2014年12月:復興庁主催政策コンテスト「REVIVE JAPAN CUP」入選・決選進出!
地球温暖化対策の中期目標に対するコメント(麻生政権時)
小論文「『市民金融』で躍動するまちづくりを目指す」
小論文 「商業立国 日本」【3.三つの提言】
小論文 「商業立国 日本」【2.日本伝統の商業倫理】
小論文 「商業立国 日本」【1.本当の「商業」はどこへ】
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小論文 「商業立国 日本」【1.本当の「商業」はどこへ】
Posted by 山本泰弘 at 03:30│Comments(0)
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