2012年08月01日

修士論文 構想報告レジュメ

2012-05-25
地球環境政策研究会
修士論文構想

ソーシャルファンディング
―不特定多数からの資金が動かすのはあの島々だけではないかもしれない―(仮)
山本泰弘

〔GoogleDocs原稿〕


序:問「人々から資金を募って公益的な施策を行うことは可能なのか?可能な条件は?」
 この問いに係る背景
 ①「新しい公共」・・・公益を”お上に依存”する時代は終わった!
 ②地域・ベンチャー・NPO・・・革新的な施策は小さな単位から発生している。
 ③経済不振・・・政策や新事業を行う資金がひたすら不足している。


起:「ソーシャル(クラウド)ファンディング」とは
 ”不特定多数の人から資金を集める行為”(Wikipediaより)

 最も狭い意味では、自己資金以上の元手を用いて何らかのプロジェクト(創作活動、娯楽イベント、社会貢献など雑多)を実行したいと企図する無名の発案者が、ソーシャルメディアを用いて不特定多数の人々に呼びかけ少額ずつの募金を集める(そして目的のプロジェクトを実現する)こと。

 「ソーシャル」の名が示す通り、軽薄、曖昧で、流行に過ぎない印象。
 ――また”ソーシャル”か・・・。


承:しかし、「不特定多数の人から資金を集める行為」は昔から脈々と行われてきた。
 eg: 寺社が寄進を集めて橋を架ける・慈善活動への街頭募金

 Q. 典型的な「募金」とそれほど異なるのか?
 ※異なる要素(見当):
 情報流通、プロジェクト性の強さ、支払い方法、成果の見える化、「社会貢献」色の弱さ

 Q. なぜ、最近これが注目されてきたのか?
 ――「”ソーシャル”流行の一端」というだけにとどまらないのでは。
 ①個人・同人による活動可能性の飛躍的拡大(情報交換、印刷出版、創作、商業活動)
 ②一定の雰囲気をまとう「募金」への飽き
 ③”真に共感することにお金を使いたい”欲求


転:昨今最大の成功例
 
 東京都 尖閣寄付10億円間近 購入に税金不要?- 毎日jp(毎日新聞)
 http://mainichi.jp/select/news/20120524k0000m040098000c.html

 「不特定多数の人から資金を集める」これは、ソーシャル(クラウド)ファンディングの成功例ではないか!
 この事例は、
 社会的関心事について、不特定多数の人々から資金を集めることで施策を実行できる
 投票やロビイングでは政策過程に影響を与えられない「潜在的利益集団」から政策資源を獲得できる
 「議論」にしか行き場のない人々の政策的関心を、出資という形で政策資源に転換できる
 ――可能性を示唆する。

 環境分野の成功例・・・市民出資の太陽発電、風力発電
 ――東日本大震災後、エネルギー安全保障の関心が高まったことで、資金は集まったのか?


結:「一定範囲のテーマで、何らかのコツをつかめばソーシャルファンディングはうまくいきそう」

 「iPS細胞の研究資金が足りない?!」
 http://justgiving.jp/c/7882
 「マラソン選手が資金不足で世界大会に出られない?!」
 https://secure.nicovideo.jp/secure/entry_fujiwaraarata
 「茨城・福島の農家が基準値以下なのに作物を出荷できない?!」
 http://www.gokigenfarm.org/0141831
 代替エネルギー開発、宇宙開発、国益確保・・・などのテーマならうまくいきそう

 成功例に共通する要素は?この手法を用いてどんな施策が考えられる?

―――――
【参考文献】

「クラウドファンディング」『Wikipedia』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
 クラウドファンディングは、不特定多数の人から資金を集める行為である。群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、製品開発やイベントの開催、チャリティなどの用途で利用されることが多い。ソーシャルファンディングとも呼ばれる。
 一般に、製品開発やイベントの開催には多額の資金が必要となる。クラウドファンディングでは、インターネットを通じて不特定多数の人々に比較的少額の資金提供を呼びかけ、一定額が集まった時点でプロジェクトを実行することで、資金調達のリスクを低減することが可能になる。ソーシャルメディアの発展によって個人でのプロジェクトの立ち上げや告知が容易になり、それに呼応する形でクラウドファンディングによる資金調達が活発になりつつある。米国ではKickstarterが有名。アートなどの分野に特化したサービスも多く、国内でもサービスが増加している。


磯崎哲也「磯崎哲也の起業案内 『大衆』から資金集め クラウド・ファンディング」 『YOMIURI ONLINE』(2012年3月21日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/job/entrepreneurship/isozaki/20120321-OYT8T00629.htm


「尖閣を年内購入」と石原都知事 地権者と交渉、中国反発か - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/201204/CN2012041701001033.html

東京都 尖閣寄付10億円間近 購入に税金不要?- 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20120524k0000m040098000c.html
毎日新聞 2012年05月23日 22時38分(最終更新 05月24日 00時40分)
 東京都が呼び掛けている尖閣諸島(沖縄県石垣市)の購入に向けた一般からの寄付が、総額10億円に近付いている。都庁内では「税金を使わなくても寄付金だけで買える」との声も出始めたが、自治体が寄付を募って土地を購入することの是非も議論になりそうだ。
 都の寄付口座は4月27日に開設され、22日までに6万1729件、総額8億6385万円余の入金があった。これとは別に1億円の寄付申し出もあるといい、石原慎太郎知事は「震災が引き金になって、国土がいかに大切かという意識が呼び起こされた」とみる。
 都が購入を予定しているのは魚釣島、北小島、南小島の3島。路線価や過去の取引実績がなく算定は難しいが、不動産取引では賃料と収益性から価格をはじき出す「収益還元法」という手法がある。
 国は02年以降、地権者から3島を1平方メートル当たり5.8円で借りており、賃料は年間2450万円。都幹部によると、これを基に計算すると、一般的な取引なら価格は5億円程度、土地の価値を高く見積もっても最大25億円という。寄付総額が購入額を上回った場合、担当部局は「返還せず、今後の活用に役立てる」としている。



内閣府「新しい公共」宣言
http://www5.cao.go.jp/npc/pdf/declaration-nihongo.pdf  


Posted by 山本泰弘 at 12:00Comments(0)修士論文(2013年)