2018年04月30日

1874 板垣退助 他「愛国公党本誓」

愛国公党本誓(1874年、立党に際しての決意表明)
現代語訳:山本泰弘
底本:国立国会図書館デジタルコレクション「愛国公党本誓(草案)」

自由民権現代研究会 私擬憲法リマスター 掲載


一 われら人民を生んだ天は、われらに不変不動の普遍的人権を与えた。この普遍的人権とは天が人民一人一人に等しく授けたものであり、人の力で動かしたり奪ったりし得ないものである。

 未開の野蛮な世の中においては、人民の中にはこの普遍的人権を保つことができない者が少なくない。武力による支配体制は、そういった民を虐げ奴隷としてきた。そのために社会に刻まれた弊害は、いまだ少しも解消していない。そのことを認識して改めようともしていない。

 わが国人民が、武力支配に抗う中国やインドの人民と異なる*のはこの点であり、この有様でいて国威だとか国民の富だとかを欲しがっている。どうして得られようか。

 ここに、至誠愛国のわが心は大いに燃え上がる。志を同じくする仲間と、われら人民の天から授かった普遍的人権を確保しようと誓い合った。帝を愛し国を愛する心が深く大きいためである。



一 この政府というものは、人民のために設けられたものとみなす他はない。

 わが党の目的は、ただ人民の普遍的人権を保護主張し、そして自主自由・独立不羈の人民たるようにすることに尽きる。

 それは、帝と人民が一心同体となり、幸福と不幸、平和と緊張を分かち合い、そして互いにこの日本国を持続発展させていく道なのである。



一 普遍的人権を確立しようというのは、天下の偉大な使命である。

 常に各自の忍耐力を養い、たとえ艱難辛苦にさいなまれ続け、百度千度と挫折しようとも、少しも心折れ屈することなく、至誠の心と不動の志を保ち、われらの人生を懸けた天命の仕事として、ただ普遍的人権を保護主張することに力を尽くし、そして死にゆく他に道はない。



 以上のとおり、誓い合うものである。


―――――

*19世紀後期、中国では清朝に対する反乱・太平天国の乱(1851-1864)が起こり、インドでは大英帝国に対するインド大反乱(1857-1859)が起こった。


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